最適化の続きの続き

http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20080916/p1
 あれからできないなりに一所懸命計算しました。その結果、こういう中間的結論に達しました――


・最小作用原理でいうところのラグランジアンは、
古典力学だと、
「運動エネルギー・マイナス・位置エネルギー
であるが、
経済学の動学的最大化問題の場合、この場合ラムゼイ的最適投資理論のフレームでの生涯効用最大化だとすると、
「割引済み瞬時効用・プラス・瞬時投資のシャドープライス×(瞬時投資制約マイナス瞬時投資)」。
まあ実際にはここでは均衡論的枠組みなので、投資制約と投資は常に一致するわけですが。


ハミルトニアンは、
古典力学だと、
    「運動量×速度・マイナス・ラグランジアン
イコール「運動エネルギー・プラス・位置エネルギー
イコール「エネルギー総量」
であるが、
経済学の場合、
    「瞬時投資・プラス・ラグランジアン
イコール「割引済み瞬時効用・プラス・瞬時投資のシャドープライス×瞬時投資制約」。


オイラーラグランジュ方程式は、
古典力学だと、
    「(質点に作用する力)=マイナス(質点の位置エネルギーの位置による偏微分)」
イコール「運動方程式
であるが、
経済学の場合、ここでは変数が(すべて瞬時)消費、投資、投資のシャドープライスとみっつあるのでそれぞれ、
「(割引瞬時効用)=(瞬時投資のシャドープライス)」
「(瞬時投資のシャドープライス)×(瞬時投資の限界生産性)=マイナス(瞬時投資のシャドープライスの瞬時変化)」
「(瞬時投資制約)=(瞬時投資)」


・エネルギー保存則は、
古典力学だと
「エネルギー総量」=一定
であるが、
経済学だと、
「割引済み瞬時効用・プラス・瞬時投資のシャドープライス×瞬時投資制約」=一定
となる。これは投資のシャドープライスの定義の問題。投資のシャドープライスとは、投資を少し変化させることによって、どれくらい効用が変化するか、の指標。ここでは
(割引済み瞬時効用)=(定数)−(瞬時投資のシャドープライス×瞬時投資制約)
だから、これを瞬時投資(制約)によって微分すると、
(割引済み瞬時効用の瞬時投資制約による限界変化)=−(瞬時投資のシャドープライス)
となる。


――だからどうした、と言われると困りますが。これから考えますので。
 それぞれ最小化と最大化なので符号の向きが逆転しますが。逆転しないように経済学の方も費用最小化問題で立て直そうか。
 文字で書くとかえってわかりにくいですが、数式での書き込みがまだうまくできないので。
 間違いがかなりあると思うので、に気づかれたらどうかご指摘・ご指導をお願いいたします。