2007-05-01から1ヶ月間の記事一覧

教育ヴァウチャーの問題点

教育バウチャーは、しばしば、米国で貧困層に支給されるフードスタンプ(食料購入のみに使えるクーポン)に譬えられるが、誤りである。商店は、フードスタンプで対価を払う消費者を拒否する必要はないからだ。 経済的・社会的に恵まれない子供や親にとっての…

よしながふみ『フラワー・オブ・ライフ』(4)(新書館)

http://www.bk1.co.jp/product/2782124?partnerid=p-inaba3302385 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4403618677/interactivedn-22 すべてがゆるやかに崩れ去り、そしておさまるべきところに落ち着く。 驚くべき構成の妙。というより「構成」と思わ…

アレントの奇妙なリベラリズム

なぜアレントは「社会問題」(貧困問題)は政治の手には負えないと言ったのか? その真意は? アレントは(いわゆる)共和主義者か? 問題は、人民全体が参加できるような公的空間、そしてそこからエリートが選択される、というよりむしろエリートが自分自身を…

井上典之「国家緊急権」(『岩波講座憲法6』所収)について

http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20070523/p1 どうにも気になって、再読してみたのだがやはりこれは……。 「国家緊急権が想定する危機ないし緊急事態が、戦争から内乱、自然災害、さらに経済恐慌までを含むきわめて包括的な概念であること」は問題とな…

円城塔『Self-Reference ENGINE』(早川書房)(31日修正)

http://www.bk1.co.jp/product/2782979?partnerid=p-inaba3302385 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4152088214/interactivedn-22 「イーガンの論理とヴォネガットの筆致」というより「ハードで若くて少し感傷的なラファティ」でしょうか。巨大知性…

久正人『ジャバウォッキー』(1)(2)(講談社)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4063492877/interactivedn-22 http://www.bk1.co.jp/product/2781764?partnerid=p-inaba3302385 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/asin/4063492885/interactivedn-22 http://www.bk1.co.jp/product/2781765?pa…

岩永亮太郎『Pumpkin Scissors (7)』(講談社)

http://www.bk1.co.jp/product/2781728?partnerid=p-inaba3302385 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/406372297X/interactivedn-22 長くなりそうなカルッセル編だが、本編のヒロインは結局物語開始時には死んでしまっている(?)わけで、それが緊張…

吉田秋生『海街diary1 蝉時雨のやむ頃』(小学館)

http://www.bk1.co.jp/product/2767992?partnerid=p-inaba3302385 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4091670253/interactivedn-22 『BANANA FISH』以降の超能力バトルには食指が動かなかったんですが、こういうのはいいですね。

ジュディス・バトラーのオブスキュランティズム

http://d.hatena.ne.jp/kallikles/20070520#c http://d.hatena.ne.jp/kallikles/20070523/p1 まだまだ続きそうですね。 いやバトラーの問題だけではないのですが。

原武史『滝山コミューン1974』(講談社)

http://www.bk1.co.jp/product/2788828?partnerid=p-inaba3302385 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062139391/interactivedn-22 これはひょっとしたらすごい本ではあるまいか。実に微妙な狭間の時代の戦後民主主義の一断面が、東京近郊の一公立小…

『岩波講座憲法6 憲法と時間』

http://www.bk1.co.jp/product/2790914?partnerid=p-inaba3302385 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4000107402/interactivedn-22 「八月革命」だの「改正限界論」だの、本巻はbewaad氏の怒りとともに読むと特に感慨深いのでは。 「国家緊急権」論…

アルフレッド・ベスター『ゴーレム100』(国書刊行会)刊行間近

http://cruel.org/other/rumors2007_1.html#item2007051401 ワクテカ 少なくともゲラは上がった、ということですね?

サボタージュ局

http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20070502/p1 への補足説明。 『デューン』でおなじみのフランク・ハーバートのシリーズに「ジャンプドア」という宇宙警察(?)ものがあるんですが、そこで主人公が所属する機関名が「サボタージュ局」なのです。 ず…

岩田正美『現代の貧困 ――ワーキングプア/ホームレス/生活保護』ちくま新書

http://www.bk1.co.jp/product/2784343?partnerid=p-inaba3302385 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4480063625/interactivedn-22 70年代から貧困研究にずっと取り組んできた(現社会保障審議会福祉部会長)、第一人者による入門書。 「格差は事実…

『哲学の歴史4 ルネサンス』(中央公論新社)

http://www.bk1.co.jp/product/2777450?partnerid=p-inaba3302385 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4124035217/interactivedn-22 順調に出ています。 今回もコラムがうれしい。人文主義的知を支えた文献学と活版印刷との関係とか、「なぜダンテは…

非民主的だがリベラルな左翼

うーむ 『その道にも陶器の破片が敷き詰められているような・・・。』 http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20070427#c1178032724 いやそこが地雷原だってことくらい俺だって(以下略) murayama 『地方行政・議会の左翼の実態ってそういうことで…

「少女ファイト」評@まんたんウェブ

http://mantanweb.mainichi.co.jp/web/2007/04/post_891.html