Keith Tribeは社会学出身の経済学史家で、クーン以降の科学史の知見を踏まえてフーコー的エピステモロジーとか、大学の講座や教科書に着目した科学社会学的な「制度化」アプローチでイギリスとドイツについて研究してきた。邦訳は『経済秩序のストラテジー』だけだが
は18世紀までのイギリスのPolitical Oeconomy(Economyではないところに注意)を分析した好著。英語圏にはポリツァイ学に対応する目立った業績は独仏のようにはないわけだが、重商主義文献や農書に着目して、大枠においては似たような発想の下にあったことを示す。