ひどい

 2月13日付朝日の「時流自論」、幸田真音の「子供を育てたくなる国とは」。
 外資系トレーダー上がりのこの経済小説家の経済学的想像力のなさというか洞察力のなさにつくづくと感じ入りました。
 そりゃ子供が育てやすい環境があるにこしたことはない。しかしあんたがうらやんでいるのはなんだ? メイドやベビーシッターを雇える同僚をうらやましがってるだけだ。「メイドやベビーシッターが雇いやすい社会経済」とはいったいどういうものか、想像することもできんのか? 
 ものの値段は、質さえ保証されてりゃ、そりゃ安い方がいい。しかしサービスは別だ。サービスの場合値段と質との連動性がものより高い、というだけじゃない。サービスにはもろ人件費がかかわってくる。合理化の余地が少ないんだ。つまりサービス価格が安いということは、人件費が、サービス従事者の賃金が安いということなんだ。
 あんたの同僚が雇ったメイドやシッターの子供は、いったい誰が面倒みる? メイドやシッターに、またメイドやシッターが雇えると思うのか?

 そしてまあよく朝日もこんなくそ記事通したよな。日経にこそお似合いだよ。