以前のメモ
http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20081127/p1
との関連で。
- 作者: 別宮暖朗
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/06/01
- メディア: 文庫
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民間人一万人であっても、ボルトアクション式小銃で装備された一個中隊二五〇人の若者に対抗することができないのです。
その前の時代、『戦争論』の著者であるクラウゼビッツは『人民戦争』、すなわちスポーツライフルで装備した個人が、二階の窓から下を行進する敵軍兵士を狙撃することを推奨しました。これは二〇世紀の榴弾砲の時代には通用しないのです。(中略)
民間人が自宅に保有できる程度の武器で戦うことは、正規軍が「そこまでしないだろう」という甘えに乗っているだけなのです。(69頁)
一九世紀にはいり、徴兵制、参謀本部の設立、装備の近代化により国軍の能力は大幅に向上しました。それまでの、都市の路上にバリケードを築いて内乱を引き起こすという市民革命は、事実上不可能になりました。(117頁)
先進工業国で、学生や労働組合員が暴力的なデモを展開したりバリケードを気づいたりすることはよくあり、活劇として見所のあるものです。ただ、これがなぜ成立するかといえば、軍隊や警察が銃を乱射しないだろうという前提になっているに過ぎません。(119頁)
植民地の独立とは分離=独立派の武力蜂起で宗主国軍隊が殲滅されたり、壊滅的打撃を受けたりして実現したのではなく、恒常的ハラスメント(宗主国から派遣された官民に脅威を与えること)により、駐留経費が割に合わなくなり、宗主国が独立を許さざるをえなくなったものが大半です。ハラスメントとは言論やオープンな武力行使ではなく、「テロ」の形をとることが多いものです。こうしたことから、現代の疫病「テロ」に寛容な風土が新興独立国に現れることになりました。(127頁)
ここにPMC(民間軍事会社)の話を入れるとどうなるのか?
専門家というよりはミリオタの書いた趣味本なので、無知な私などには勉強になるがこちらの書評も参照の上注意して読んだ方がよい本だな。
http://www.amazon.co.jp/review/R19ENUQO9E9IM0/ref=cm_cr_rdp_perm