「「リフレ派」とは何か」がかまびすしいので

 確認のため自己引用してみる。
http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/20060208/p1

 私見を申しますと、現在「リフレ派」と呼ばれる人々は大体において「石橋湛山主義」とよびかえても構わない連中だと思うのだが、その経済政策上の共通見解をまとめると;

・マクロ経済政策、ただし財政政策より貨幣政策重視。この点で古典的ないわゆる「ケインズ派」と異なる。国際金融については変動相場制支持、ただし投機規制は肯定。

・産業政策(含む貿易政策)については懐疑的。雇用政策についても、能動的なそれについては懐疑的であり、基本的に既存雇用の安定化と、その限りにおいての、外部労働市場の効率強化(雇用保険と職業紹介)を支持。社会的課題は社会政策で。(WTO社会条項よりILO。)

 大体においてマクロ政策積極・ミクロ政策消極論である。ただしここで問題となるのが、長期雇用・内部労働市場に対する肯定的な評価であり、一部の人々にはこれが一貫しないようにみえるらしい。(「ミクロ重視なら、なぜ雇用流動化に賛成しないの? 長期雇用ってミクロ的非効率じゃないの?」)