『マルクス経済学の逆襲』用鼎談

 昨日は福岡は久留米から松尾匡氏を招き、吉原直毅氏とともに、市ヶ谷は太田出版の書庫兼会議室で1時から8時までしゃべる。
 とりあえず新古典派経済学と方法論的個人主義の正当性について確認した上で、それと必ずしも矛盾しない形での唯物史観――松尾流に言うと「進化論的唯物史観」について少し議論する。搾取については回を改めてということで。
 しかし分析的マルクス主義の啓蒙書などという無謀な企画は果たして成功するか。もっとポストモダンマルクス主義批判をせないかんのか。しかしそれをやってると問題はそもそも経済学の話ができないということなのだ。ポストモダンマルクス主義にはそもそも経済分析がないのだ。とゆうことで。
 あと思い返せば、かつての旧左翼正統派マルクス主義が、「科学的」という言葉を傍目からすれば「教条的」と同義のダーティーワードに貶めてしまったことへの反発と過剰な反省がポストモダンの台頭を招いたのだな。この問題はどうしようか。