'No babies?' in New York Times Magazine, 6.29.2008

 日曜日だけ、テレビ欄目当てでNY Postと、Book Review目当てでNY Timesを買っていますが、日曜にはNY Times Magazineというおまけが付いてきて、結構愛読しています。最新号では
http://www.nytimes.com/2008/06/29/magazine/29Birth-t.html?_r=1&ref=magazine&oref=slogin
 大体においておなじみの論点(女性の社会進出は出生率を低下させる;その効果は南欧やアジアなど、家族主義的イデオロギーが強いところで更に強化されるが、こうしたイデオロギーが弱くかつ出産子育て支援の社会政策が充実したところではある程度相殺されうる)が要領よくまとめられているのだが、興味深いのは例外としてのアメリカ合衆国。移民の効果を差し引いても、社会政策による支援が極めて弱いにもかかわらず、出生率が非常に高い。
 その理由はおそらく、労働市場の柔軟性にあるのではないか、とのこと。雇用保障が弱い、ということは、裏を返せば、キャリア中断のデメリットが少ない、ということでもある、というわけだ。


 なおタイラ・バンクス近況についてはこちら。元スーパーモデルなので、日本ではたぶんオプラ・ウィンフリーより有名なんだろうな。


 あと印象深かった記事は「女性アスリートは男性アスリートより怪我に弱い! なぜだ?」です。男子と成長パターンが異なる(男子と比較すると、柔軟性に筋力が追い付かない、重心も高めになる)女子が、男子と同じように競技すると、格段に怪我のリスクが高まるんだそうだ。女性の方が男性より我慢強く、苦痛に強いことも災いしてるんだそうだ。この記事で中心的に追っかけられているのは前十字靭帯断裂(A.C.L. injury)です(女子サッカー選手の間での数字は実に恐るべきものだ)が、もちろんそれに限った話ではない。
 日本でこの問題追っかけてる人、どれくらいいますか?