ギャルゲーの位置づけ

 旧友和智正喜と久々に電話をしていて、今現在『アニメージュ』などより『アニメディア』『メガミマガジン』の方が売れているという事実を聞き、「そもそも『メガミマガジン』てなに?」というあたりから説明していただかなければならなかったわけであるが、そこから「18禁ギャルゲーはなぜあそこまでオタクシーンの中心として扱われているのか、そのような評価は果たして客観的に見て正しいのか」という年来の疑問についてご意見を伺う。
 和智君によれば、たしかに18禁ギャルゲーは現時点でのメディアミックスの震源地となることが多い特異な領域であることは事実である。ではその理由はなぜかといえば、よくもわるくも18禁ギャルゲーは作家性が暴走しやすいように、少なくとも現状ではなっているのだという。更にこれがどうしてか、といえばごく単純なことで「チェック機能が不在だから」とのこと。ギャルゲーメーカーはどれもこれも零細で、社長イコールゲームデザイナーイコールシナリオライター、みたいなところばっかりで、よりメジャーなゲームにおける上役とか元請とか、まんがにおける編集とか、アニメにおける局とかいったものが往々にして不在なのだ、と。