富永茂樹『理性の使用 ひとはいかにして市民となるのか』(みすず書房)

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 積ん読だったのを今頃読んでいる。
 フランス革命前後を素材に、「中間団体」「社交」というアングルからのハーバーマス『公共性の構造転換』(「18・19世紀における市民的公共性の成立」論)批判。
 脱稿後に気付いたのだが、関連する話題を実は今度の「片隅の啓蒙」で取り扱っている。こちらは19世紀末・20世紀初の「構造転換」論批判を試みています。一次史料に沈潜する富永先生に比べると、「人の褌で相撲を取る」に終始しております。その代わりせめて少しでも視野が広くなっていればと思うのですが、富永先生の視野は既に十分に広いからなあ。