まだ街は明るいが

 当地の新聞などを瞥見すれば、州・市の予算プロセスにおいて、大幅な減収の予測とともに、少なからぬ事業の縮小が予想されている。ニューヨーク市、州でも、来年度にかけて、直接的なものに限っても万単位の雇用が失われることが予想されている。波及効果まで考えればより大きな影響があるだろう。
 90年代以降街が明るく安全になったのも、景気が良好だったことの直接間接の効果――雇用があれば犯罪は減り、税収が増えて公共サービスも充実する――が大きい。ここで対応を誤れば、長期的にはまたどうなるかわからない。ぼくの知らない、あの危険なニューヨーク市への逆戻りもありうるのだろうか?