塩沢由典ブログ

http://e.democracy.jp/blog/shiozawa/
 かつてぼくも塩沢由典氏の愛読者、とは言わないまでも結構熱心に読んだものだ。しかし新古典派を基本的に肯定する『経済学という教養』を書くに至ったことからもお分かりのように、短期間の間にずいぶん遠くまで来てしまったものだ。しかし仕方がない。
 塩沢氏のスタンスがいかに危ういものであるかについて、いま一度記憶を新たにしておきたい。
http://www.math.tohoku.ac.jp/~kuroki/keijiban/b0047.html#b20020801173356
http://www.math.tohoku.ac.jp/~kuroki/keijiban/b0048.html
http://www.math.tohoku.ac.jp/~kuroki/keijiban/b0049.html
http://www.math.tohoku.ac.jp/~kuroki/keijiban/b0050.html
 ここでのやりとりの一部始終をいま一度確認されたい。塩沢氏が多勢に無勢でタコ殴りになっているさまはやや痛ましいが、しかし言を左右にして不誠実な議論をしているのは残念ながら塩沢氏の方である。
 そして管見の限りでは、塩沢氏は今なお「マイルドなデフレの方が健全である」と公言しつづけている。(ex.『アエラムック 経済学がわかる』)

 経済学を市民の教養とすることの必要性を認めることにおいてはもちろん、私もまた人後に落ちないことは、拙著をお読みいただければお分かりだろう。しかしながらその際には、内田義彦が説いたのとはまたかなり違ったやり方がとられねばならないことは、たとえば
http://www.meijigakuin.ac.jp/~inaba/books/bks0402.htm
にも書いたとおりである。