和田一夫『ものづくりの寓話』(名古屋大学出版会)

ものづくりの寓話 -フォードからトヨタへ-

ものづくりの寓話 -フォードからトヨタへ-

 まだ途中までしか読んでいませんが、とにかく産業研究に興味のある人は必読。これを読むとフォードやトヨタについてのイメージが一新される――というわけでは必ずしもないにせよ、格段に深まるはず。
 「大量生産」「流れ作業」あるいは「かんばん方式」「ジャスト・イン・タイム」といった言葉で本来何が意味されていたのか、それが歴史的なキーワードとして継承されて(すなわち「神話(寓話)化」されて)いった中で何が忘却されたのか、を丹念に明らかにしていく。「大量生産」にせよ「トヨタ生産方式」にせよ、狭い意味での「現場」、生産ラインだけを特権的にクローズアップしてもその本質は見えてこない。全社的、更には下請まで含めてのネットワークの全体を視野に入れていかなければわからないことがある――まあ言われてみれば当たり前なんですが。


 それにしても物流、ロジスティックって大事なんだな……というのはこちらを読んでいてもつくづく思う。

ソーシャルパワー:社会的な“力”の世界歴史〈1〉先史からヨーロッパ文明の形成へ (叢書「世界認識の最前線」)

ソーシャルパワー:社会的な“力”の世界歴史〈1〉先史からヨーロッパ文明の形成へ (叢書「世界認識の最前線」)

魔が差して

二十何年ぶりにスタ丼を食う。
 10年前に首都圏に戻ってきて驚いたのは三多摩ローカルというか国立周辺のバカな大学生と族御用達のための食い物だったはずのスタ丼が何をどう間違ったかチェーン展開されていたことである。
 肉体労働者でもないのに四十過ぎて食うもんじゃないよね。

追記

 正確を期すと、この半年大学生協で「パワー丼」を何度か食したがあれって要するにスタ丼だよね。

『アルファ・シノドス ―“α-synodos”』vol.46(2010/02/15)に

北田暁大さんとの対談と、シノドスセミナーの記録を載せています。セミナー記録の方は前半のみ、後半がまだ未公表です。

3月1日追記

vol.47(2010/3/1)にセミナー記録の後半が載りました。

楳図かずお『わたしは真悟』完全版

 うーん5,6巻あたりってなんかもう完全に現行の単行本・文庫版と違う話になってない? これは雑誌掲載時に戻したということなのか、それとも未発表原稿も加わっているのか。

2月27日、山形浩生亭にて

いろんな人に初めてお会いした(妹さんに初めてお会いして「ひろお君はいつになったら××するんだろうねえ」などと嘆息したのは秘密だ)がわけても日本を代表する物理学者田崎晴明先生と奥様とご令嬢に初めてお会いしたことは大変光栄でした。まる。
http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/d/1002.html#28