いただきもの

時間・労働・支配: マルクス理論の新地平

時間・労働・支配: マルクス理論の新地平

 版元よりいただきました。ありがとうございます。
 しかしざっと見た印象では、正直言って日本語にする価値がある本とはまったく思えない。この手の議論は日本では市民社会派や廣松派を中心に圧倒的な蓄積があるので果てしなく今更感。一応あとがきで少しは触れられているけれど……。
 しかも個人的にはその手の議論にいい加減食傷して、奴隷だの奉公だの雇用だの、あるいは人的資本だのといろいろ考えている身としてはちゃんと読む気力が起きない。
 大澤真幸さんが帯に惹句を寄せているけれど、この程度のことはそもそも師匠の見田宗介真木悠介先生が70年代までにやっていたことではあるまいか。
 まあ訳者の一人が面白そうな論文を書いていたことが分かっただけでも良しとするか。