『コルナイ自伝』

 大冊だというのに、大ネタから小ネタまで、一パラグラフたりとも、一個の注たりともおろそかにできない。
 ハンガリーどころか全ての社会主義経済の「改革」の試みに引導を渡し、体制転換への理論的先鞭をつけた著者自身による、主要著作の学説史的な位置づけと裏事情開陳まで含めた懇切な解説もついていて、社会科学と社会主義、そして20世紀史に関心のある全ての人にとって必読
 四の五の言わずに買え。そして読め
 数式なんぞ一カ所もないから大丈夫。
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追記:訳者盛田常夫氏のサイトの「コルナイ経済学」コーナー
http://morita.tateyama.hu/kornai/index.htm
 『自伝』の著者まえがき、目次、訳者あとがきあり。
 コルナイインタビューといくつかの邦訳論文もあり。