愉快

 『諸君』をほめてたらなんと2月号に書く羽目になった。宮崎哲弥の差し金か。朝日学芸部の村山に「これでおまえもう岩波から注文は来ないぞ」と笑われる。

 それにしてもリベラル・左翼メディアも『諸君』に対抗するような芸というか、立場を超えた討論とは言わないまでも情報流通の場をつくる度量を見せるところが出てこないとダメだ。仲良しグループでは何も深まらん。(仲良しグループほど「裏切ったな!」という怨念から内ゲバにいきやすい。最近では「つくる会」なんかいい例だ。)
 かつて在りし日の『季刊窓』がそういう試みをしていたのだが……。

「議論をすればわかりあえる」などという虫のいいことは言わん。たぶんそんなことは期待できない。討論なんかしたって合意も歩み寄りもできやしないだろう。しかしそれでもしないよりはましだ。どこでどう合意できないのか、歩み寄れないのか位は分かってくる。越えられない壁があるならあるで、せめてそれがどんな壁かを確認しあっておかないと……。

 岩波から今後仕事がくるかどうかはわからんが(『思想』の中断原稿書かないと……)、水曜には村山の舎弟の取材を受けるのであるから、朝日のお仕事はくるということか。