次回『ブログ解読』のネタを

 そろそろ決めないと。
 「グレーゾーン金利」の話でもするかな。bewaadさんとこ経由で知ったisologue
http://www.tez.com/blog/archives/000114.html
http://www.tez.com/blog/archives/000672.html
http://www.tez.com/blog/archives/000673.html
http://www.tez.com/blog/archives/000674.html
http://www.tez.com/blog/archives/000675.html
が面白いですね。


「樋口大輔・坂野友昭「消費者金融顧客の自己破産−その特徴と原因−」は、自己破産に至った人のデータを統計的に解析したもので、自己破産に至る原因をもっともよく説明しうる要因は(業者の無理な貸付等ではなく)「減収というライフイベント」という(あまりジャーナリスティックには面白くない)結論に達しています。
「本研究の限界」として、「本研究のサンプルは大手消費者金融会社のみから提供を受けたサンプルであるため、その会社の顧客層を反映した結果となっている可能性があるといえる。」ということを掲げられてますが、自己破産するということは、そもそも弁護士さんなどにも相談する「比較的合理的な」客層となっているはずで、「一家心中しちゃう」といった経済学的には非合理的で、かつ、ジャーナリズム的には取り上げられやすい「多重債務問題の典型的イメージ」の客層とズレたサンプルになっている可能性はありますね。」

 同様のことは借地借家法制なんかについてもいえるのかな? あと、


グレーゾーン金利というのは、「民事上は無効だが任意弁済すれば有効」なわけですから、(中略)利用者が「元気」なうちは任意で金利を支払い、いざ、利用者がリストラにあうなどネガティブなイベントが発生して返済不能に陥った場合には、以降の(弁護士さんなどの交渉により「それ以前」の分も含め)金利を利息制限法の上限までに削る効果があるわけです。
 つまり、従来の制度は、「いざというときの金利減免オプション付き契約を、法律で義務づける」のと同様の経済的効果があったと言えます。
ところが、グレーゾーンが無くなってしまうと、返済不能に陥った「弱者」は、(交渉の余地が全く無くなるわけではないですが)、民事再生・破産とか、はたまた、夜逃げ、自殺、といった手段とのクッションが薄くなるわけですね。」

という解釈はとても面白いですね。



 ところでここで底辺金融まんがとして言及されているのが「ナニ金」と「ウシジマ君」だけなわけですが、『ミナミの帝王』なんかは磯崎さんはどう評価されるのかな?