店頭で眺めたもの

自由と行為の哲学 (現代哲学への招待Anthology)

　倫理学ではなく形而上学寄りの行為と心の哲学のアンソロジー。ストローソン、フランクファート、アンスコム、デイヴィドソン、ブラットマン等々。
　実質的には門脇俊介氏の追悼企画。

人間の条件　　そんなものない (よりみちパン!セ)

　タイトルが秀逸――と言いたいけど、ある意味ミスリーディング。他ならぬハンナ・アレントも「「人間であるための必要条件ないし十分条件」という意味においてであれば人間の条件などというものはない」と答えたであろうことは自明だからだ。彼女の言う「人間の条件」とは人間が置かれている状況、環境の謂いであるのだから。そしてその意味における「人間の条件」については絶えず問い続けねばならないのだから。

黒檀 (池澤夏樹＝個人編集　世界文学全集　第3集)

　この全集のある意味目玉である、ノンフィクション編第１弾。やっぱり面白そう。