2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

禹宗ウォン「日本の労働者にとっての会社」『歴史と経済』第203号(2009年4月)

「複線管理」が日本の人事労務管理のもっとも大きな特徴であった.「複線管理」とは,上位身分・資格の一定枠は初めから別コースで確保しておき,残りを多数に競わせる管理方式である.「年功」は戦前日本の労務管理のコアとはいえない.それはむしろ労働者…

お買いもの

社会の社会〈1〉 (叢書・ウニベルシタス)作者: ニクラスルーマン,Niklas Luhmann,馬場靖雄,赤堀三郎,菅原謙,高橋徹出版社/メーカー: 法政大学出版局発売日: 2009/09/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 33回この商品を含むブログ (28件) を見る社会の社…

よしながふみ『大奥5)』(白泉社)

大奥 第5巻 (ジェッツコミックス)作者: よしながふみ出版社/メーカー: 白泉社発売日: 2009/09/29メディア: コミック購入: 12人 クリック: 185回この商品を含むブログ (224件) を見る 「生類憐みの令」と「赤穂浪士」、どう料理するのかと気になっていたが、…

吉本隆明はやっぱり

詩人なんだと思うのだけれも、手軽に読める詩集が意外とないね。ハルキ文庫あたりに入ってるかと思った。現代詩文庫は品切れでそもそもなぜか(続)がないし、講談社文芸文庫の『初期詩集』も品切れだし。吉本隆明詩集 (現代詩文庫 第 1期8)作者: 吉本隆明出…

立ち読み

地球移動作戦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)作者: 山本弘出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2009/09メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 42回この商品を含むブログ (48件) を見る 『妖星ゴラス』オマージュかと思ったらニコマスオマージュだったでご…

日経BPクラシックス

代議士の誕生 (日経BPクラシックス)作者: ジェラルド・カーティス,山岡清二,大野一出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2009/09/25メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 17回この商品を含むブログ (8件) を見る よい本を復刊したことよ。この他旧サイマルには…

購入予定

西原理恵子の太腕繁盛記 FXでガチンコ勝負!編作者: 西原理恵子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2009/09/25メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 41回この商品を含むブログ (42件) を見る 『週刊新潮』で金子勝さんと対談してたな。

「労使関係論」とは何だったのか(18)

(承前) ここで「知識」と「教養」の区別について一言しておきたい。知識というのはたとえば昨今の認識論では「正当化された真なる信念」などと定義されたりもする。つまりただ単に「真」であるだけではなく、「真」である理由がなければならない。この正当…

今日発売『スーパージャンプ』掲載の

『王様の仕立て屋』ですが。 ゲーム好きならずとも結構泣かせるエピソードです(まああまりに坂口御大と堀江御大であることはさておいて)。そういえば日本の家庭用ゲーム黄金期ってバブル・ポストバブルをまたいでるよな。 作者大河原遁自身の下積み時代の…

「分類思考」の呪縛からは逃れられません

三中先生の新著を読んでつらつら考えた。 存在論的に見れば「種の論理」「分類思考」は錯誤であるとしても、認識論的に見ればそれは人間にとって不可避である、ということ。 それはたとえば、人間にとって「種」という枠組によって認識したいことは、「個と…

激しく時期外れですが、1/1スコープドッグを作ってた例の人のことが

気になりまして。タタキツクルコト 1/1スコープドッグ制作日誌 (ココログブックス)作者: 倉田光吾郎出版社/メーカー: インフォバーン発売日: 2005/05/20メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 47回この商品を含むブログ (106件) を見る 何しろ次回作は「鉄人…

気になったもの

貧困の救いかた 貧しさと救済をめぐる世界史作者: スティーヴン・M・ボードイン,伊藤茂出版社/メーカー: 青土社発売日: 2009/09/18メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 15回この商品を含むブログ (5件) を見る 歴史学畑の入門書。参考文献に上がってるゲレ…

お買いもの

東大合格高校盛衰史 60年間のランキングを分析する (光文社新書)作者: 小林哲夫出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/09/17メディア: 新書購入: 3人 クリック: 16回この商品を含むブログ (9件) を見る なぜ苅谷さんがおすすめになるのか。 分類思考の世界 (…

想定される着地点(のひとつ)

「資本―賃労働関係」を「資本主義の本質」から外す(そもそも「本質」論をしても仕方がないと言えばそれまでだが)。 一応前々著でこっそりやっているのだけどね。「公共性」論作者: 稲葉振一郎出版社/メーカー: NTT出版発売日: 2008/03/01メディア: 単行本…

『社会学入門』書評より

竹内洋氏(『熊本日日新聞』8月2日「竹内洋が読む」) 社会学は、近代の自意識として時代の先駆となったが、社会的なるものの融解によって社会学は時代に追いこされつつある。 ジグムント・バウマンですか。 井上寿一氏(『読売新聞』9月13日) 「いったい人々…

お買いもの

新書459吉本隆明1968 (平凡社新書)作者: 鹿島茂出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2009/05/15メディア: 新書購入: 2人 クリック: 21回この商品を含むブログ (41件) を見る 田島先生も誉めていたので。やはり吉本は「理論的」著作ではなく批評や詩作を読まない…

お買いもの

心理学で何がわかるか (ちくま新書)作者: 村上宣寛出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2009/09/07メディア: 新書購入: 12人 クリック: 201回この商品を含むブログ (35件) を見る 第1章が社会調査の学習者にもよい内容。二重盲検の解説とかもあり。「中国問題…

アイデンティティ・ポリティックス(含むナショナリズム)などというものは

先進国の中産階級がおもちゃにしていいものではない。自己実現のために政治すんな。あんたらの自己実現はビジネスと私生活の範囲にとどめておきなさい。 ――とかなり本気で思っている今日この頃。ますます経済決定論のテクノクラティストになっております。 …

もろもろ

傲慢な援助作者: ウィリアム・イースタリー,小浜裕久,織井啓介,冨田陽子出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2009/09/04メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 55回この商品を含むブログ (27件) を見る またしても原著読みきらぬうちに翻訳来た。コリアー…

官房学とポリツァイ学についての日本語・英語文献・補足

Keith Tribeは社会学出身の経済学史家で、クーン以降の科学史の知見を踏まえてフーコー的エピステモロジーとか、大学の講座や教科書に着目した科学社会学的な「制度化」アプローチでイギリスとドイツについて研究してきた。邦訳は『経済秩序のストラテジー』…

官房学とポリツァイ学についての日本語・英語文献

近世カメラールヴィッセンシャフトとポリツァイヴィッセンシャフト(この時代はポリツァイ学は官房学の下位部門) ドイツ政治経済学―もうひとつの経済学の歴史作者: トマスリハ,Tomas Riha,原田哲史,内田博,田村信一出版社/メーカー: ミネルヴァ書房発売日: …

別々のことをやっていたはずだったのに

いつの間にか合流してしまうのはよくあること。