とでも訳すのか?
- 作者: Oded Galor
- 出版社/メーカー: Princeton Univ Pr
- 発売日: 2011/04/11
- メディア: ハードカバー
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ここで岩本康志が紹介しているものである。タイラー・コーエンのコメントはここ。
概略をつかむにはこのパワポがよい。
目標は単なる「経済成長」ではなく、構造転換をも含めた「経済発展」の理論モデルの構築である。基本的にはマルサス的な停滞から近代的経済成長へのシフトを理論的に再現することが目指されている。
中心アイディアはいわゆる「人口転換」を、子どもへの投資戦略の転換――数を生むことから一人あたりへの教育を充実する方向へのシフト――として説明する、というものである。出生率も教育投資も技術進歩も何もかも内生化しようとするからモデルは大変に複雑になる。
マルサス的停滞均衡のモデルは大変にシンプルでわかりやすく、人口転換の話も面白いのだが、そこから先本丸の「成長の統一理論」になると非線形の4次元離散力学系になってものすごくわかりにくい。
理論モデルを飛ばして読んでも、研究サーベイや実証が充実していてそれなりに面白いのだが……。