竹内洋『革新幻想の戦後史』(中央公論新社)

革新幻想の戦後史

革新幻想の戦後史

 『諸君!』から『正論』へと書き継がれた連載のまとめ。いまや『正論』は『諸君!』の受け皿もしなければならんのか。
 いけのぶ先生のおっしゃるのとは違って読み物としてそれなりに面白いし、本格的な研究への糸口となるヒントが満載である。小熊英二の連作と併せ読まれるだろう。
 戦後教育学界、東大教育学部関連の叙述は下品になる手前で抑制されており、苦笑いが出る。ここでも「潮木守一先生はすごい』になってまた苦笑。


 なお旭丘中学事件に関連して、気になった参照文献:

「良心」の教育神話―戦後教師文化と学校崩壊

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 同じ著者の:
混迷の学校教育―日本的規律瓦解と規律指導の再構築

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「荒れ克服」実践レポート―実践の成果と舞台裏 (現場発!学校経営レポートNo.6)

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も気になる。
 それにしても何で原武史『滝山コミューン』は参照されてないんだろう。