小塩さん新著続報

再分配の厚生分析  公平と効率を問う

再分配の厚生分析 公平と効率を問う

 これは結構大事な本かも知れん。2000年代の仕事のまとめだが、前半は要するに「2000年代の日本では実は格差は縮小しているが総体的な貧困化が進んでいる」という話だ。低成長と貧困化が格差意識を生んでいる、と。
 そもそも高度成長期からバブル期までの「総中流」時代だって、実態としての格差が縮小したというより、成長のおかげでそう錯覚した――あるいは気にならなくなったということのようだしね。