思いつき、というか識者に問う

 ウェッブ以来労働組合や労働政策による労働条件規制についての伝統的なエクスキューズとして「経営に合理化・技術革新へのインセンティブを与える」というものがあった。これはもちろん成り立ちうるロジックであるが、当然に規制緩和論者による「規制は所詮競争回避・独占であり、ひいては資源配分をゆがめる」という論理にもそれなりの根拠がある。乱暴に言えば前者が動学的、後者が静学的、ということになるか。
 しかし、このあたりの問題を経済理論的に整理して議論するための道具立てはもうそろそろできているのではないか、と思うんですが。たとえば「方向付けられた技術変化」論とか。いかがなもんでしょう。