帰国と2009年度の予定

 31日夕方成田着の飛行機で帰国します。翌4月1日から会議ですよまったく。あとは例年通り普通に授業をします。前期春学期は少し軽め、後期は忙しめです。


 4月より山形浩生宇野常寛両氏と交替で、毎日新聞(ここは笑うところじゃないよ)にてWeb論壇時評のようなものをやります。3カ月に1回ってペースかな。


 夏にはNHK出版より『理論社会学入門講義(仮)』を刊行します。秋の明学1年生向け講義「社会学B」で使います。全国の社会学教師の皆様も、ぜひお手に取ってご検討ください。


 ところでみんなで作る教科書の方はどうなったのだろうか。締切ブッチで入稿したのは渡米前のことなんだが、あれから何の音沙汰もないよ。


 秋学期(東大の言い方では「冬学期」?)には本郷の東京大学教育学部に非常勤講師として出講します。教育学コース(旧「教育史・教育哲学」に当たる)「教育学特殊講義」で題目は「統治と生の技法」です。主にミシェル・フーコーの統治性論全般について演習形式でやろうと思っていたんだが、この春(夏)学期には『ポリスとしての教育』の白水浩信氏が来るようなので、かぶらないように『生政治の誕生』に重点を当てて、ついでに人的資本論について突っ込んで話すつもりです。何だか「社会政策学から労働経済学へ」を地で行く感じだな。

追記(4月16日)

 東大授業カタログ
http://catalog.he.u-tokyo.ac.jp/catalog/education.html#20093831


 あとは成り行きです。労使関係論のサーベイは帰国すれば文献が手元に揃うので本格的に始めます。それと併せて教育の政治経済学の話も、マクロ成長論と一緒にやっていきますが、発表はまだ先のことになります。
 国家論も帰国して憲法の教科書を読みなおし、こっちで集めた国際関係論の文献の勉強と併せて進行していきます。成果は実はとある閉じたサークルでこっそりと開陳し続けているのですが、たいしたものではないし、まだ秘密です。まとまったら、以前からお話があった某老舗新書に売り込もうかと……しかしこれも年内というわけにはいかない。
 あと英語で「日本におけるポストモダン社会理論の現状」といった感じのサーベイ論文を書こうかな、と。


ポリスとしての教育―教育的統治のアルケオロジー

ポリスとしての教育―教育的統治のアルケオロジー