某社の担当さんに手配をお願いしていた
- 作者: 斎藤修
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/03/14
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 33回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
- 作者: Kenneth Pomeranz
- 出版社/メーカー: Princeton Univ Pr
- 発売日: 2001/12/03
- メディア: ペーパーバック
- 購入: 1人 クリック: 3回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
ケネス・ポメランツ「比較経済史の再検討―東アジア型発展径路の歴史的、概念的、政策的含意―」(杉原薫・西村雄志訳)、『社会経済史学』68巻6号、2003年3月。
Kaoru Sugihara, "The Second Noel Butlin Lecture: Labour-Intensive Industrialisation in Global History", Australian Economic History Review , Vol.47, No.2, July 2007, pp.121-54.
斎藤著はまだ読み始めたところだが、「産業革命」よりも近世からの着実な市場経済の発展、とりわけ消費市場と中間財市場の発達のもたらす収穫逓増効果に着目する斎藤仮説は、理論経済学の方での内生的成長論、とりわけ内生的技術革新論(やはり中間財市場における多様化と収穫逓増に注目)とちょうど符合するはずのものだが、本書中では直接の参照はない。これは欠点というより、研究の現状ではまだいたしかたないところなのだろう。しかしいずれは経済成長論、開発経済学、経済史学の相互啓発がより本格的になってくるはずだ。「現代のガーシェンクロン」と称されるAcemogluの教科書もまたそうした潮流に位置づけられる。
なお東洋大学の久松さんの読書メモ。