レイ・カーツワイル『ポスト・ヒューマン誕生』(NHK出版)

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 ええっと、要するに「シンギュラリティ」の話なんですね。SFじゃなくてノンフィクションだけど。
 でも元祖ヴァーナー・ヴィンジが詳しくは何言ったのかようしらんのですけど、みんな得手勝手に「シンギュラリティ」って言葉使ってませんか? 最近続々出たシンギュラリティ・テーマのSFなんてみんな判で押したように同じ設定、「ある日人間の知らないうちに超AIが自然発生して宇宙を支配して人間その他の生き物はそのおもちゃ扱い」なんだけど、ここでカーツワイルが論じているのはせいぜい「AIが人間をしのぐ」、つまるところイーガン『ディアスポラ』世界への移行(Introdus)程度のことでないの。