左翼オピニオンリーダーへの期待 by id:dojin

社会学者は経済学の「たこつぼ化」や「過度の専門化」を「社会学的に」批判することがあるが、批判する当の本人が経済学を理解できないのであれば、それもまた「たこつぼ化」の一種であることに自覚的であるべきである。特に学問領域が曖昧であることが売りの一つである社会学徒はなおさらである。

http://d.hatena.ne.jp/dojin/20061016#p1

経済学の勉強法は、基本的に受験数学と同じだ。この点が社会学政治学とは決定的に違う。退屈な反復演習の中で少しずつ「習得」していくしかない。それなりの読書力があれば最初からそれなりに理解でき、左翼にとってエキサイティングなことがたくさん書かれている社会学政治学とはここがまず違う。そして多くの左翼は、ここで経済学を学ぶことを躊躇するだろう。私の学部時代も同じだった。経済学理論や統計や数学の無味乾燥な反復演習をほっぽりだして、自分の問題意識を強く喚起する、エキサイティングな社会学福祉国家論の本や論文を読みたくなったものだ。

 この辺が個人的に強烈に痛いわけですが。しかしそんな私でも

計量経済学に関しては、荷が重いようであれば、とりあえず回帰分析の仕組みとt検定の仕組みだけでも理解すれば、それなりの実証研究をそれなりに理解できるようになるはずだ。モデルが理解できなくとも、結論や考察の部分を読めば、その計量分析が何を意図して行なわれたものであり、その結果がどうだったかくらいはわかるようになるはずだ。

 につきましては自信をもって「その通り」と申し上げられますわけで。ほんとこの「読み方」さえ知らん奴が多すぎる。いやいまどきの(いや十年以上前からの)表計算ソフトなら通常最小自乗法くらい余裕で自動的にやってくれるんだから、ちょっとやってみればよろしい。
 ただできれば何とかもう一歩進んで、非定常時系列、単位根検定まで進めるとうれしい。(っておれが勉強中。)


 あと実は実定法学、法解釈学の勉強も必要な気がするんですが……まだ勘所がつかめない……憲法だけでも大変だけど、その憲法学はどうも法律学の中じゃみそっかすらしいし……。