憲法における生存権だの財産権だの市場経済だの 

 石川健治『自由と特権の距離』日本評論社
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は濃すぎて手に余ったというか歯が立たなんだがそれでも無理やり一読した。「制度体保障」はわかったような気がしたが財産権にかかわる「法制度保障」がよくわからない。しょうがないから『論点探究憲法(弘文堂)の石川「財産権」を読んだがそれでもまだよくわからん。
 樋口陽一編『ホーンブック憲法(改訂版)』北樹出版
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は石川稿以外も勉強になりそうなのでゆっくり読む。
 それであらためて長谷部『憲法』の文献リストを頼りにとりあえず中島徹の『法律時報』の論文をがしがしコピーしてこれから読む。財産権・市場・福祉国家社会保障、とこちらが気にしている論点を一応総ざらえしているようなので期待。基本的には左翼の人だが、産業政策の効果には懐疑的なようだし(三輪芳朗は読んでないが植草益とか鶴田俊正は読んでるようで)、渡辺治のような単純な「支配階級の陰謀」論ではないようである。


 他には社会保障法学でメタ理論(政治哲学的基礎づけ)をやっている菊池馨実とか、福祉の憲法理論を試みている遠藤美奈とか尾形健をあたっていきたいわけだが。
 それにしても日本では憲法の法と経済学をやっている人はおらんのですか。ポズナーの本も基本的にはアメリ憲法の話だし、やっぱり日本って大陸法系の法世界じゃないんでしょうか(憲法学者はどうしても違憲立法審査の母国アメリカが好き過ぎるようですが)。