君達は思想が好きすぎる。

http://d.hatena.ne.jp/svnseeds/20041126#p1

その病から少しずつ癒えようと努力しているのだよ私は。
しかしそのような立場もとりあえずある種の思想としてレッテルを貼られることになるのはまあ仕方がないのだが。
いまの私はある種の功利主義者と映ることが多いかもしれない。
またプラグマティストとも。


ジェーン・ジェイコブズ『市場の倫理 統治の倫理』を読んで以来固まってきた構想なのだが、ぼくがこのところ考えているのは「(決して環境倫理ではない)エコロジカル倫理」である。まあ「状況倫理」の焼き直しと考えていただいてもいいのだが、ある種のプラグマティックな、しかし非相対主義的な倫理学のアイディアである。つまり「万能の倫理構想というものはありえず、社会のおかれた環境(物理的・文化的双方を含む)次第で適切な倫理は変動する、ただしその変動は決して恣意的ではなく、一定程度法則的である。だがその法則性は進化論的なものであり、厳密に言えばあとづけ的にしか見出せない」――といった感じ。まあ全然独創的ではない。ヒラリー・パトナムによればジョン・デューイが「客観的相対主義」と呼んでいるのがこういう立場だろう。


まあちくま新書が出れば私の言いたいことが少しわかっていただけるかと……あるいは「片隅の啓蒙」の第5回以降でも……。