本田透『萌える男』(ちくま新書)

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 まあ「しろはた」を読んでいれば分かることだが、普通の読者向けの文章も書けるのですね。安心。
 「萌えは正しい(少なくとも邪悪ではない)」というご主旨はごもっともですが、「ちょっとこれは……」というところも多々あり。
 「脳内恋愛」は本当に無害かというと、必ずしもそうとはいえないのではないかと。だって花沢健吾ルサンチマン』もそういう話だったじゃない。2次元彼女が3次元に逆襲してくるわけだから。あるいは『クロノアイズ・グランサー』のメイドロボたんの話を想起しよう。(『オタクの遺伝子』参照。)脳内彼女が現実の肉体を欲したらどうするの?
 メイドロボは遠い先のこととしても、すでにメイド喫茶ラブドールなどのかたちで2.5次元は実現し始めているのだ。